抄録
水面上放電により生成されるヒドロキシラジカル(OHラジカル)は高い酸化力をもち、ダイオキシン類や農薬、抗生物質などの有機化合物の処理にも有効である。
本研究では放電とオゾンの重畳作用を調べるために水面上放電の放電領域に直接オゾンを導入させ、難分解性物質である直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム(LAS)の分解実験を行った。
結果として、放電とオゾンを重畳させることでLASの分解率はオゾンのみの注入に比べて、約4倍に向上した。これはオゾンを介したOHラジカルの生成が促進し、OHラジカルが有効に作用したためと考えられる。