抄録
色素増感太陽電池の商業化のためには耐久性向上が必須である。 耐久性低下の要因のひとつとして、電解液混入の水分による劣化がある。このことからこれまで、水分の長期的な影響が調べられてきた。しかし、電池作製直後の短期においても混入水分はセルに影響を与えるはずであり、本研究では水分の短期的な影響を電気化学的手法により解明することを目的とした。インピーダンススペクトル測定より、酸化チタン/色素/電解液界面での電荷移動抵抗が水分混入により著しく増大することが判明した。 このことは、水が作用極表面に吸着し、あるいは作用極/電解液界面近傍に局所的に分布することで、電子の授受を阻害していることを示唆している。