抄録
本研究では画像分割における画素集合の類似度評価の方法について検討する。画素の類似性に基づいて画素を分類することで画像を分割できるが、画素同士の類似度評価は画素数の二乗の計算量が必要になる。また、個々の画素には位置と画素値しか情報がないため、類似度を正確に測り難い。これらの問題は、画像の過分割で作成した画素集合と画素の間の類似度評価により解決できると考えられる。モルフォロジー演算で画素集合の境界から距離情報を測ることにより、画像領域の形状を考慮した類似度を設計し、スペクトラルクラスタリングによる画素の分類の効率化を試みる。