抄録
金属ばねやオイルダンパと比較して、磁気ダンパは、電磁誘導により生じる力を減衰力とするため可動部と固定部とが非接触であり、オイル漏れがなく、メンテナンスフリーなどたくさんのメリットを持っている。デメリットは減衰力が小さい点にあり、著者らは、これまで磁束集束配列を適用することで、伝達力の向上のための検討を行ってきた。本報告では、新しい永久磁石を用いた磁気ばねと磁気ダンパのハイブリッドモデルを提案し、有限要素法を用いた電磁界解析及び振動解析を行った結果について述べている。本論文では、特に減衰力の向上を目的とした最適構造化について報告する。