抄録
近年、化石エネルギーの枯渇が問題視されており、水力等の自然エネルギーを有効利用した発電システムの導入が望まれている。小規模発電システムの普及拡大には、発電機の小型、高出力、高効率、低コスト化が重要であり、他の発電機と比較して小型、高効率である永久磁石発電機の利用が検討されている。小規模発電システム向けの発電機の開発を行い、効率よく自然エネルギーを電気エネルギーへ変換することが課題である。本論文では、径300mm~500mmの体格で1kW程度発電できるアキシャルギャップ型の磁性体を組み込んだ磁束収束型磁石配列を用いたマイクロ水力発電機の開発を目的とし、三次元有限要素磁界解析を用いて最適構造を検討した結果について報告する。