抄録
充電時にコードを介さないワイヤレス電力伝送技術の研究が,2007年に発表されたMITによる磁界結合共振方式を契機として盛んになっている。この方式では1~2mの距離間を高効率で電力伝送することが可能である。伝送距離が長くなるとコイルの結合係数が小さくなるが、適切なコンデンサを用いて共振現象を発生させ、数十Wの電力伝送を行なっている。本研究では、共振現象を利用すれば結合係数が小さくても伝送電力を増加できることをLC相殺の原理を用いて説明する。また、シミュレーションを用いて内部インピーダンスを含めた効率と出力電力の特性を明らかにする。