抄録
従来の音声対話システムは基本的にシステム対一人の使用者という利用形態であり,複数人がお互いに相談しながらシステムと対話するような形態のものはあまり研究されていない.より自然な音声対話を実現するためには,複数の使用者の対話参加態度・状態をシステムが把握し,それに応じた適切な応答を返すような機構が必要となる.本研究では,このような複数話者を対象とする音声対話システムの構築を目的として,顔画像処理により誰が誰に対して発話したのかを判定するアルゴリズムを提案し,実験結果によりその有効性を検証する.