抄録
私たちが生活する空間のガスを検知し,濃度分布を調査するには,高速でなおかつ感度のよいセンシング装置が必要である.しかし,一般に使われている半導体センサは酸化反応を必要とするため,反応が遅くなる(応答速度:~1分)ことが知られている.そこで,化学結合を必要とせず,より高速な反応(1秒以下)が得られるAuNPsの局在プラズモン現象を用いたガスセンサに着目した.本研究では,洗浄したガラスにAuNPsをスパッタ蒸着させ,アニーリング処理を行って最適な感度のセンサを作製した.また、そのセンサを用いてドットマトリクスLEDを光源としたセンシング装置を設計し,匂いの流れを検知する研究を行った.