抄録
面密度1Tbpsi超の記録が可能な次世代HDD実現のための新技術としてマイクロ波アシスト磁気記録(MAMR)が期待されている.MAMRをビットパターンドメディア(BPM)に適用し,BPMの各磁性ピラーを磁気特性の異なる層で多層構造化して,MAMRの周波数選択性を利用することで,任意の層を選択的に磁化反転させる3次元磁気記録が可能になると考えられる.しかし,従来の方法で各磁性層の漏洩磁界を選択的に検出することは困難であると考えられる.そこで本研究では,スピントルク発振素子(STO)を用いた再生ヘッド(STO再生ヘッド)を用いることで,各磁性層の磁化の向きをSTOの周波数の変化として検出可能であるかを計算機解析により検証した.