抄録
近年、自然エネルギーを用いた発電方式の開発に伴い、EMS (エネルギー管理システム)という電源システムが注目されている。EMSにおいて、構成上、双方向DC-DCコンバータは中心的な役割を果たしており、その安定性解析が必要不可欠である。著者らはこれまで、この双方向DC-DCコンバータにおいて、理想電圧源と両極性の理想電流源を用いたモデルによる特性解析を提案してきた。しかし、電源システムの安定性を議論する場合、接続機器のインピーダンスを考慮する必要がある。そこで本稿では、接続機器のインピーダンスまで考慮したモデルによる双方向DC-DCコンバータの特性解析を行う。また、その結果が双方向の電力伝送に適応できることを示す。