抄録
これまでにバースト電磁波を用いた非侵襲癌治療装置の開発を目的として、バースト電磁波収束システムの特性について調べてきた。今回、電磁波を用いた非侵襲癌治療装置のための高出力な電源開発を目指し、RFパルスを発生する5段と10段の非線形集中素子伝送線路(NLETL)を作製し、その特性を調べた。まず、5段のNLETLに33Vのパルスを入力したとき、最大ピーク電圧84V、最大振動周波数8MHzの出力を得ることができた。また、回路の段数を増やすと出力の振動周波数の値は大きくなり、10段のNLETLを用いたときの出力の最大振動周波数は19MHzであった。なお、このときの入力電圧は21Vであり、出力電圧は36Vであった。