抄録
近年では、シリコンを用いた半導体デバイスの微細度が、それ以上の高速応答を望むことは難しいとされるシリコンの材料限界にまで近付いている。そこで、シリコンの10~100倍の電子移動度を持つとされるグラフェンに注目が集まっている。しかし、通常のグラフェンにはバンドギャップが存在せず、半導体デバイスとして用いることができない。これを解決するために、変調構造を持たせた基板上にグラフェンを製膜することでグラフェンの周期を変化させ、バンドギャップを生じさせることを目的として研究を行った。ここでは、製作した変調基板と実際に行った特性評価について述べる。