抄録
近年,産業の発達や人口の増加により汚染された水を処理することは重要な課題となっている.そのため,環境に優しい水処理の手段とし放電プラズマを用いた水処理方法が研究されている.本研究では,パルスパワー技術を用いて水面上で放電プラズマを生成した.これは実際の水処理では対象が様々な導電率を有しており,水面上放電プラズマは水中ではプラズマが起こらないような高い導電率でも生成できることから水面上放電プラズマに着目した.その際の導電率を0.1 mS/cmからおよそ海水の導電率である50 mS/cmまで変化させて実験を行った.化学プローブ法で水面上放電プラズマから生成される過酸化水素濃度を調べ,水面上からの時間分解分光を行った.