抄録
本研究室は,人間の音声生成機構を忠実に再現するために,SondhiとSchroeterにより提案されたHybrid型の声道シミュレータを計算機上に構築した.また,JavaによるGUIシミュレーションシステムの開発を行い,簡易なパラメータ設定での音声合成が可能となっている.さらに,先行研究では,年齢や性別を考慮した声道形状に調整可能な声道音響管デザインツールの開発を行った.そこで私は音声合成の質の向上のため,声道長の部分的な比率を考慮した断面積の調整を行った.その後調整された断面積を使用して音声合成を行い,結果を詳しく分析した.ホルマント周波数について調整前のデータ,文献などの報告と比較・考察した結果を報告する.