抄録
近年、環境への配慮から太陽光発電、風力発電などの再生可能エネルギー発電の導入が増加している。従来の風力発電機は、風速25m/s以上になると発電を停止している。しかし、発電を停止させることで、電力系統が不安定になることやほかの発電機に悪影響を与えることが懸念される。また、風力発電機は、風速の変化時にブレードと増速器、発電機の慣性が異なるために軸にねじれを生じる。軸の共振周波数において振動が増幅され軸に損傷を与えてしまう。この問題に対してH∞制御器を用いて軸の共振周波数での応答を抑制することで、軸ねじれ振動を抑制する。さらに、25m/sから35m/sまでの強風時でも発電を続ける制御を提案する。