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牙 暁瑞, 田中 輝光, 松山 公秀
セッションID: 01-1A-01
発行日: 2016/09/21
公開日: 2018/02/16
会議録・要旨集
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近年,hard / soft交換結合膜のexchange spring効果を利用したマイクロ磁気デバイスの動作高周波化に関する報告がなされている.本研究では,磁気異方性の小さい中間層の両側に垂直磁化層を配した交換結合複合膜中に形成されるスピンツイスト構造に着目し,そのスピン波動特性について計算機シミュレーションを行った.交換結合させた構造を利用することで中間層のスピン波共鳴周波数を高周波化し,さらにその周波数を広い範囲で制御できる膜構造および磁気特性について検討した.
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王 雨想, 田中 輝光, 松山 公秀
セッションID: 01-1A-02
発行日: 2016/09/21
公開日: 2018/02/16
会議録・要旨集
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As a way to achieve ultra-high recording density, HAMR is promising to reduce or eliminate the energy barrier for magnetization reversal by ultrafast heating. In the present study, nano-dots with perpendicular anisotropy satisfying practical thermal stability are focused, and atomic level spin dynamics in the linear reversal model was numerically investigated with atomistic simulations. Dependence of switching properties on temporary elevated temperature, related to the thermal pulse intensity, and thermal pulse duration were also systematically studied.
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張 召杰, 田中 輝光, 松山 公秀
セッションID: 01-1A-03
発行日: 2016/09/21
公開日: 2018/02/16
会議録・要旨集
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Race track memory recently proposed as a future data storage technology is a solid state shift register type memory, where a nano scale domain wall (DW) is utilized as a bit information carrier and propagates along the magnetic strip with spin polarized currents. Artificial DW pinning along the magnetic strips and well controlled propagation between the neighboring pinning sites are fundamental memory operations. In the present study material modulation along the magnetic strip is proposed as a novel DW pinning site and the successful operations are demonstrated by micromagnetic simulations.
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山口 隼人, 田中 輝光, 松山 公秀
セッションID: 01-1A-04
発行日: 2016/09/21
公開日: 2018/02/16
会議録・要旨集
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近年、スピン注入磁化反転を用いる磁気デバイスにおいてマイクロ波アシスト効果を利用して書き込み電流を低減させる研究がなされており、マイクロ波発振器の需要が高まっている。本研究では、面内磁気異方性材料を垂直磁気異方性材料で挟んだ柱状構造の磁性体モデルを想定し、スピン偏極電流による面内磁化材料部分への磁壁のピニングおよび磁壁磁化のマイクロ波周波数帯域での安定発振についてマイクロマグネティックシミュレーションを用いて検討した。
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吉岡 涼, 田浦 皓士, 田中 輝光, 松山 公秀
セッションID: 01-1A-05
発行日: 2016/09/21
公開日: 2018/02/16
会議録・要旨集
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Co/Ni,Co/Pd等の垂直磁化膜は磁壁移動型デバイスの材料として応用が期待されている.磁壁抗磁力は磁壁移動型デバイスの動作電力や情報安定性に影響する重要な磁気特性であり,保磁力に関してはTa,Pt等における顕著な下地層効果がいくつか報告されている.本研究では,核形成磁界と磁壁抗磁力の関係に注目し,Co/Ni人工格子膜におけるAu下地層厚依存性について磁気ヒステリシス曲線及び交流消磁後の初磁化曲線より核形成磁界,磁壁抗磁力の評価を行った.
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堀 裕貴, 中村 赳, 竹澤 昌晃, 韓 旭, 近藤 秀俊, 清水 大, 柳井 武志, 中野 正基, 福永 博俊
セッションID: 01-1A-06
発行日: 2016/09/21
公開日: 2018/02/16
会議録・要旨集
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PLD方により作製されたSm-CoおよびNd-Fe-B厚膜磁石を樹脂埋め、研磨して、1.6 MA/mまでの磁界を印加した場合の磁化過程における厚膜断面の磁区構造変化をKerr効果顕微鏡により観察した。磁界印加により磁区コントラストの変化を確認し、その磁化反転領域は約5μmであった。厚膜磁石の結晶粒径がnm寸法であることを考えると、多数の結晶粒が集団で磁化反転していると考えることができる。結晶粒間の相互作用によって低保磁力の結晶粒の磁化反転が周辺の結晶粒に伝搬したものだと考えられ、これは保磁力低下の原因となり得る。
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石川 諒, 宮原 和希, 吉田 敬
セッションID: 01-1A-07
発行日: 2016/09/21
公開日: 2018/02/16
会議録・要旨集
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我々は、界磁に使用する永久磁石(PM)の配置をN、S極が互いに向かい合うように配置した、ラジアルギャップ型高磁束密度配列PM同期モータ(PMSM)の研究を行ってきた。PMを高磁束密度配列で設置することで、エアギャップ中に高磁束密度を発生することが可能となる。これにより、トルクや効率に関して高い性能を得られることが分かった。本研究では、ハイブリッド車やインホイールモータへの応用を考え、三次元有限要素法解析により、アキシャルギャップ型同モータの基礎特性解析を行った。提案モータ(32極36スロット)の回転速度や電流密度を変更し解析を行い、250rpmほどの中低速回転速度でも効率90パーセント以上を達成することができた。
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松木 優樹, 笹山 瑛由, 吉田 敬, 圓福 敬二
セッションID: 01-1A-08
発行日: 2016/09/21
公開日: 2018/02/16
会議録・要旨集
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体内に投与した磁気ナノ粒子からの高調波磁気信号を検出することで、癌等の疾病領域を画像化する磁気微粒子イメージングが医療診断において注目されている。本研究ではこのイメージングへの応用に向け,粒子のネール磁気緩和のみが起こる固相サンプルにおいて,交流励起磁界と粒子の磁化容易軸の間の角度が、高調波磁化信号に与える影響について実験とシミュレーションを用いて明らかにする。
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水間 健仁, 武居 周
セッションID: 01-1A-09
発行日: 2016/09/21
公開日: 2018/02/16
会議録・要旨集
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本研究の目的は,反復型領域分割法に基づく電磁場解析におけるインターフェース問題の収束性を改善することである。有限要素電磁場解析のために,電場を未知関数としてベクトル波動方程式は定式化される。しかし数値モデルの規模が大きくなると,インターフェース問題における収束性が悪くなる。本問題の改善のため,共役勾配法に基づく部分領域問題の反復解法に対して擬似4倍精度を適用することを考える。擬似4倍精度は,2つの倍精度を用いることで1つの実数を表現する手法である。本発表では,擬似4倍精度を,反復型領域分割法に基づく有限要素電磁場解析の部分領域問題に対して適用することによる影響について報告する。
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峯 宜孝, 江口 勇人, 高 炎輝, 堂薗 浩, 村松 和弘
セッションID: 02-1A-01
発行日: 2016/09/21
公開日: 2018/02/16
会議録・要旨集
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近年,磁界解析の高精度化のため,磁気特性のヒステリシス特性を考慮した解析が行われるようになってきた.ヒステリシスのモデリング手法としては,数学モデルのプレイモデルと物理モデルである自由エネルギーモデルがよく用いられているが,それらの優劣比較に関する報告はない.そこで今回,スカラヒステリシスの対称及びマイナーループの近似精度の観点から,プレイモデルと自由エネルギーモデルの優劣比較を行ったので報告する.
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畑原 広志, 高 炎輝, 堂園 浩, 村松 和弘
セッションID: 02-1A-02
発行日: 2016/09/21
公開日: 2018/02/16
会議録・要旨集
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近年,三次元磁界解析は,解析精度の向上や解析対象の詳細なモデリングのため,分割図の要素数が増大しており,大次元連立一次方程式の解法であるICCG法(不完全コレスキー分解付き共役勾配法)の高速化が重要な課題となっている.そこで今回,既存のICCG法に対して,文献を参考に計算アルゴリズムを改良して高速化を図るとともに,ブロックICCG法に変更し,OpenMPを用いて並列計算のソフトウェアを開発し,その効果を検討したので報告する.
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内尾 祥貴, 高 炎輝, 堂園 浩, 村松 和弘
セッションID: 02-1A-03
発行日: 2016/09/21
公開日: 2018/02/16
会議録・要旨集
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誘導機の高効率化のため,磁界解析が盛んに行われ,近年では,三次元解析も行われるようになっている.しかしながら,時定数が大きい誘導機の解析では,定常解を得るまでに多くの時間ステップを必要とし,計算時間が膨大となる.そのため,定常解が直接得られる複素数近似法を用いて,時間ステップの初期値を決定する方法が提案されている.鉄芯の各要素に与える透磁率を決定する方法として,初期値を与える時刻の磁束分布,時間的な最大磁束密度の分布により決定する方法などが提案されているが,優劣比較が行われていない. そこで今回,誘導機の定常解を求める際の初期値の決定に複素数近似法を用いる場合の鉄芯の各要素に与える透磁率の各種決定法について検討したので報告する.
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草野 大輔, 高 炎輝, 堂薗 浩, 村松 和弘
セッションID: 02-1A-04
発行日: 2016/09/21
公開日: 2018/02/16
会議録・要旨集
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電力系統の無効電力補償用などに用いられる可飽和リアクトルとして、脚に断面が小さい磁気バルブを設けるバルブ型可飽和リアクトルが提案されており、これは小さい制御電流でインダクタンスを高速に可変でき、さらにバルブ形状の調節により高調波を抑制できる利点を持つが、バルブによる脚の磁束の偏りにより損失と騒音が大きくなる問題点があった。これまで我々は、無方向性電磁鋼板を用いた積層鉄芯において、脚の磁束の偏りを緩和する改良型バルブ形状を提案し、磁界解析により損失が低減できることを示した。今回、改良型バルブによる騒音の低減効果を磁界・構造併用解析により検討したので報告する。
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藤木 拓哉, 高 炎輝, 堂薗 浩, 村松 和弘
セッションID: 02-1A-05
発行日: 2016/09/21
公開日: 2018/02/16
会議録・要旨集
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圧粉磁心は、強磁性体を微細な粉末にし、その表面を絶縁被膜で覆い、圧縮して固めた磁心であり、電磁鋼板を用いる積層鉄心と比べて、高周波特性に優れ、磁気特性が等方性であるなどの特長を有する。しかしながら、磁界解析を用いて圧粉磁心を用いた電磁装置の開発・設計を行う際に必要となる磁気特性のモデリング手法が未だ確立されていない。そこで今回、磁界解析における圧粉磁心の磁気特性を均質化手法を用いてのモデリングすることを目的とし、その基礎検討として、粒子一つのセルモデルの磁界解析を行い、粒径と鉄損の関係を評価したので報告する。
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Ghosh Mohendro Kumar, Gao Yanhui, Dozono Hiroshi, Muramatsu Kazuhiro
セッションID: 02-1A-06
発行日: 2016/09/21
公開日: 2018/02/16
会議録・要旨集
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In this paper, loss reduction method of laminated core by replacing surface layers with different grade of electrical steel sheets is investigated. There are two possibilities. One is that a worse grade of electric steel sheet on the surface is used to remove the flux concentration. The other is that a better grade is used to reduce the loss. The losses of models using both methods are compared with the original one.
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森山 伸一
セッションID: 02-1A-07
発行日: 2016/09/21
公開日: 2018/02/16
会議録・要旨集
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筆者が提案したブラシ付き小型DCモータのセンサレストルク測定法(ローレンツの力の法則に基づくトルク測定法)の測定精度に関して,相対誤差の定式化とその誤差の実験による評価を行ったので報告する.試験の対象はDMN37のギアドモータであり,「動作時間の経過と共にモータ内部の温度が上昇し,その結果,電機子電流が減少する.」という特徴を有する.その温度特性の影響で10分間の疑似熱平衡状態でのトルク測定における相対誤差は20%に達するが,温度補正を行えば合理的なデータが取得できることが判明した.
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秋山 祐一郎, 山本 吉朗
セッションID: 02-1A-08
発行日: 2016/09/21
公開日: 2018/02/16
会議録・要旨集
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自励式誘導発電機(SEIG)は安価,堅牢,省メンテナンスといった長所をもち,系統から独立したマイクロ水力発電システムや風力発電システム等のアプリケーションに適している。しかし,速度変動により出力および周波数が大きく変動してしまうため,入力を一定に保ち,定格速度付近で発電させることが一般的である。そのため,十分な出力や回転数を得ることができない環境におけるSEIGについて検討した報告はほとんどされていない。そこで本論文では,入力が不十分なSEIGの発電特性について数学的モデルを用いて検討した。またシミュレーションにより,低トルク入力時に簡単な負荷制御を行うことで発電の持続が可能なことを示したので報告する。
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大濱 嘉恭, 山本 吉朗, 甲斐 崚大朗, 逆瀬川 栄一
セッションID: 02-1A-09
発行日: 2016/09/21
公開日: 2018/02/16
会議録・要旨集
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近年,永久磁石の高性能化に伴い,高効率のPMモータが様々な分野で利用されるようになってきた。PMモータのトルク制御には,回転子位置に応じた電流制御が必要で,そのため,通常はエンコーダやレゾルバなどの位置センサが用いられる。一方,位置センサが除去できれば,モータの小形化,軽量化,低価格化が実現され,耐環境性,信頼性も改善されるので,位置センサレス制御が望まれているが,重負荷時には磁気飽和によりq軸インダクタンスが飽和し,逆突極の関係が崩れて,制御が不可能になってしまう問題がある。本稿では,PMモータに負荷をかけたときのd,q軸インダクタンスの測定を行ったので報告する。
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山形 幸彦, 堤 晋一, 富田 健太郎, 堀内 誠, 真鍋 由雄
セッションID: 02-1A-10
発行日: 2016/09/21
公開日: 2018/02/16
会議録・要旨集
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照明用の白色LEDモジュールでは,ジャンクション温度の上昇に起因する効率,寿命,安定動作の著しい低下から,放熱設計が最重要であり,その開発には詳細な温度計測が重要である.本研究室ではパルスレーザーラマン散乱法を用いたLEDチップのジャンクション部の温度計測システムを提案している.今回,LEDモジュール内の複数チップの同時計測システムを開発し,青色,及び白色LEDモジュールのラマン散乱光計測を行い,本手法の照明用白色LEDへの適用における蛍光樹脂の影響について調べたので報告する.
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川小根 光輝, 白浜 優吾, 平島 俊紀, 三宅 琢磨, 迫田 達也
セッションID: 03-1A-01
発行日: 2016/09/21
公開日: 2018/02/16
会議録・要旨集
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電力ケーブルの中間接続部・終端接続部において,微小な異物やボイドが存在すると,絶縁体内部や界面において部分放電が発生し最終的に絶縁破壊に至る。著者等は,これまでに,EPゴムで発生させた部分放電の単位時間当たりの発生回数の時間変化が増減を繰り返しながら徐々に増加する傾向を明らかにしている。本報告では,沿面放電の強度にEPゴムの表面温度がどのように影響するか明らかにするために,エチレンプロピレンゴム上の温度を30℃から130℃(ケーブルの許容温度の1.4倍)に変化させ,沿面放電特性を調べた結果について報告する。
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飯田 脩平, 佐々本 凌, 劉 原野, 松本 宇生, 生澤 泰二, 西嶋 喜代人
セッションID: 03-1A-02
発行日: 2016/09/21
公開日: 2018/02/16
会議録・要旨集
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大気圧中の放電に絶縁体バリアを挿入すると絶縁耐力が向上することはよく知られている。しかし、絶縁体バリアの研究では、絶縁体バリアの材質による絶縁特性の研究が多い。一方で、絶縁体バリアの下面で発生する放電現象についての研究報告は少ない。 今回、我々は厚みの異なるガラス繊維強化プラスチック(GFRP)バリアを棒対平板電極の電極間に挿入し、正極性と負極性の急峻インパルス放電を大気圧下で印加した。その際に、バリアの下面で発生した放電現象を高感度冷却CCD(ICCD)カメラで観測を行った。本稿では、正極性と負極性をそれぞれ印加した際に発生するバリアの下面の放電現象と進展メカニズムについて報告する。
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岡本 武彦, 宮崎 貴駿, 松本 宇生, 生澤 泰二, 西嶋 喜代人
セッションID: 03-1A-03
発行日: 2016/09/21
公開日: 2018/02/16
会議録・要旨集
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本研究は、大気中の直流コロナ放電で誘電体円板の表面を帯電させ、その表面電荷の時間的な減衰を計測し、誘電体上の表面電荷の挙動について検討を行っている。誘電体は電力機器の中に絶縁物として用いられるが、その表面に帯電する電荷は静電気放電(ESD)の発生や、機器の絶縁性能の劣化に関係する。そこで、誘電体表面に帯電した電荷の影響を考慮した上で機器を設計することが必要となる。本稿では同一の材質で厚みの異なる誘電体円板を試料として用い、誘電体の表面帯電域で最も電荷の減衰が著しい部分の帯電を計測し、その表面電荷の減衰メカニズムの変化を検討した。
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柿原 諒, 末宗 光博, 林 則行, 梶原 寿了
セッションID: 03-1A-04
発行日: 2016/09/21
公開日: 2018/02/16
会議録・要旨集
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世界各地で目撃されている自然現象の中に「球雷」という現象がある.この現象は,雷の発生と同時に目撃されることが多く,その目撃情報も多種多様である.どの目撃情報も大気圧中でなおかつ外部からのエネルギー供給がない状況にも関わらず発光し続けていることから,性質や発光メカニズムに興味がもたれている.我々の研究では,電解質溶液沿面でパルス放電を行い,発生する擬似的な球雷の電子温度・電子密度をトリプルプローブ法によって測定を行っている.その初期的な結果を述べる.
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松本 康貴, 神代 真也, 大塚 信也
セッションID: 03-1A-06
発行日: 2016/09/21
公開日: 2018/02/16
会議録・要旨集
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筆者はこれまで、シリコーンゲルの絶縁破壊特性の解明を目的とし、異なる種類のシリコーンゲルの平等電界での絶縁破壊特性や、シリコーンゲルで封止されたプリント配線板上での静電気試験器を用いた破壊電圧特性を検討している。シリコーンゲルの絶縁破壊特性の理解には、放電の発生と発生から破壊までの放電進展特性の理解が必要である。そのため本論文では、放電メカニズムの基礎としてESDサージ電圧に対するシリコーンゲルで封止されたプリント配線板上パターンギャップ間での電圧印加から破壊までのフラッシオーバ発生時間TFOに着目し異なるシリコーンゲル間および大気との相違を比較検討した。
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出口 竜也, 田平 耕成, 三宅 琢磨, 迫田 達也, 阿嘉 良昌, 安食 富和, 深野 孝人
セッションID: 03-1A-10
発行日: 2016/09/21
公開日: 2018/02/16
会議録・要旨集
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電力機器は,電気エネルギーを安全且つ確実に送り届ける重要な役割の一端を担っており,塩害等の厳しい使用条件に耐え得る絶縁耐力と,風・雪等の外力にも耐える機械的強度が要求される。近年,電力機器の外被材として絶縁性能と耐候性に優れ,且つ軽量であるシリコーンゴム等のポリマー材料の適用が進んでいる。著者等は,ポリマー材料に付着した汚損物質が絶縁性能や長期信頼性へ与える影響を評価することを目的とした実験を行っている。本報では,人工的に汚損を施したシリコーンゴム試料を用いて商用周波フラッシオーバ(FO)試験を行い,汚損物の付着がポリマー材料のFO電圧やFOに至る過程に与える影響について報告する。
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川口 翔大, 出口 竜也, 田平 耕成, 三宅 琢磨, 迫田 達也, 阿嘉 良昌, 安食 富和, 深野 孝人
セッションID: 03-1A-11
発行日: 2016/09/21
公開日: 2018/02/16
会議録・要旨集
フリー
電力機器は,塩害等の厳しい使用条件に耐え得る絶縁耐力と,風・雪等の外力にも耐える機械的強度が要求される。近年,電力機器の外被材として絶縁性能と耐候性に優れ,且つ軽量であるシリコーンゴム等のポリマー材料の適用が進んでいる。しかし,ポリマー材料は有機物であるため,ポリマー表面の放電現象による劣化や環境ストレスによる劣化が危惧されている。加えて, 国内外において直流課電と交流課電による絶縁特性への影響の違いを比較したデータはほとんど存在しない。 本報では,新品のシリコーン試料に交流もしくは直流課電し, 湿潤フラッシオーバ(FO)試験を行い,FOに至るまでの水滴の挙動を観察した結果について述べる。
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南 英佑, 田平 耕成, 出口 竜也, 三宅 琢磨, 迫田 達也, 阿嘉 良昌, 安食 富和, 深野 孝人
セッションID: 03-1A-13
発行日: 2016/09/21
公開日: 2018/02/16
会議録・要旨集
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電力機器は,電気エネルギーを安全且つ確実に送り届ける重要な役割の一端を担っており,塩害等の厳しい使用条件に耐え得る絶縁耐力と,風・雪等の外力にも耐える機械的強度が要求される。近年,電力機器の外被材として絶縁性能と耐候性に優れ,且つ軽量であるシリコーンゴム等のポリマー材料の適用が進んでいる。しかし,ポリマー材料は有機物であるため,ポリマー表面の放電現象による劣化や環境ストレスによる劣化が危惧されている。 本報では,課電によるストレスと,塩霧によるストレスの両方を与えることによってポリマー材料が受ける影響を表面の撥水性の変化及び撥水性の回復特性から評価した結果について述べる。
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大山 湧史, 松田 鶴夫
セッションID: 04-1A-01
発行日: 2016/09/21
公開日: 2018/02/16
会議録・要旨集
フリー
近年、非接触型人体座標検出装置としてKinect(Microsoft社)が廉価に市販されている。本報告では同装置とLabVIEW(NationalInstruments社製)を接続したシステムを用いてリハ支援やヘルスケアへの応用を目的としたいくつかのアプリを開発したのでこれを報告する。
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上村 泰広, 須田 隆夫
セッションID: 04-1A-02
発行日: 2016/09/21
公開日: 2018/02/16
会議録・要旨集
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近年、臨床医学やバイオテクノロジーなどの分野では細胞を操作する装置への需要が高まっている。そこで、我々は誘電泳動力を利用した小型で安価な細胞操作デバイスの開発を目指している。 誘電泳動力は、電界勾配によって発生する力であるため、交流電圧を溶液中の四重極や六重極などの電極に印加し、それを変化させて電界の極小点を移動させることで細胞操作が可能である。 これまで、交流のピーク電圧値を変化させていた。しかし、プログラムによる自動調整のためにはPWM法による制御が適している。今回はPWMによる電極電圧の制御による細胞操作について報告する。
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山崎 達郎, 丁 震昊, 中野 道彦, 末廣 純也
セッションID: 04-1A-03
発行日: 2016/09/21
公開日: 2018/02/16
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近年、イスラム教の人口は増加し続けており、2025年には25%に増加するといわれている。イスラム教といえば豚肉、豚由来のタンパク質や酵素を使用したものを食すことが禁じられている。イスラム教の人々も安心して食事ができるように食品における肉種DNA判別検査には正確な診断方法が必須である。本研究では、我々が考案した微粒子誘電泳動を用いたDNA検出法により牛肉と豚肉の混合肉試料から豚DNAを選択的に検出した。また、本手法が混合肉中からの豚DNA検出に対してどの程度検出感度を持っているか調査した。
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井田 健一, 中野 道彦, 末廣 純也
セッションID: 04-1A-04
発行日: 2016/09/21
公開日: 2018/02/16
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筆者らは、ポリメラーゼ連鎖反応により増幅したDNAを微粒子に修飾することで生じる微粒子の誘電特性の変化を利用したDNA検出法を開発した。しかし、この手法では大きな誘電特性の変化を利用している事から修飾するDNA量が多くなってしまうという問題が存在している。そこで、本研究では低濃度DNAを検出するために、DNA修飾微粒子に働く負の誘電泳動力がDNA修飾量に応じて変化することに着目し、その変化を検出するためのマイクロ流体デバイスを考案し、作製した。結果として、微粒子に働く負の誘電泳動力の変化が微粒子の運動軌跡の変化として観測された。この結果より、提案するデバイスを用いることで高感度なDNA検出が可能であることが示された。
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野寄 朋彦, 枝田 拓也, 小野寺 武, 都甲 潔
セッションID: 04-1A-05
発行日: 2016/09/21
公開日: 2018/02/16
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がんは,昭和56年から現在に至るまで日本人の死因の第一位となっている.がんの治療・治癒には早期発見が最重要であり,簡便に検査でき,高精度でがんを検出する方法が求められている.現在,がんの検出方法は,液体クロマトグラフ装置等を用いて患者の血液・尿からがんを特定可能な有機化合物(以下,腫瘍マーカ)の含有量が基準値を外れた場合に,がんを疑い病理検査等で,数日を要してがんの有無を判断する.本研究では,簡便に採取できる尿中に存在する腫瘍マーカのホモバニリン酸に着目し,短時間で検出可能な表面プラズモン共鳴(SPR)センサと抗原抗体反応を組み合わせて検出を試みた.
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津隈 裕太, 劉 朝雲, 劉 一江, 巫 霄, 矢田部 塁, 田原 祐助, 神崎 雅俊, 都甲 潔
セッションID: 04-1A-06
発行日: 2016/09/21
公開日: 2018/02/16
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味覚センサ(TS-5000Z)は,受容部に脂質高分子膜を持ち,味物質と膜との相互作用により味を評価する.うま味には,2種類以上の混合物の味強度が各々の総和以上となる相乗効果という性質がある.しかし,相乗効果は現在の味覚センサで検出可能か明らかになっていない.そのため,本研究ではうま味物質L-グルタミン酸ナトリウム(MSG),5’-イノシン酸ナトリウム(IMP)に加え,2つの混合液について,相乗効果が検出可能か,センサ応答による評価を行った.また,膜への吸着量についても測定を行った.その結果,MSG 30 mM以上かつIMP 10 mMの場合に,相乗効果を確認できた.本研究により,うま味の相乗効果が味覚センサを用いて評価できることが示唆された.
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庄野 智瑛, 中鶴 悠太, 松尾 友誠, 友田 晃宏, 齊藤 勝彦, 田中 徹, 郭 其新, 西尾 光弘
セッションID: 05-1A-01
発行日: 2016/09/21
公開日: 2018/02/16
会議録・要旨集
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ZnTeは2.26eVのバンドギャップをもつ直接遷移型半導体であり,緑色LEDの有望な材料である。これまで,膜厚制御に有利で量産化に適した成長法として減圧有機金属化学気相法に注目して,高品質なZnTe膜の作製条件を探ると共に一部燐ドープZnTeエピ膜の特性を評価してきた。そこで,本研究では減圧有機金属化学気相法による燐ドープZnTeエピ膜の特性評価を幅広く行うことで,As-grownとアニール処理後のZnTeエピ膜の電気的光学的性質のドーパント供給量や反応室圧力の依存性を明瞭にしようとした。また,本研究により,10
19cm
-3台の高キャリア密度のp型ZnTe膜を得ることができた。
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森 龍, 中鶴 悠太, 庄野 智瑛, 齊藤 勝彦, 田中 徹, 西尾 光弘, 郭 其新
セッションID: 05-1A-02
発行日: 2016/09/21
公開日: 2018/02/16
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未開拓電磁波ともいわれるTHz波は,通信から医療まで幅広い分野での応用性があり注目されている.本研究では,高性能なTHzデバイスの作製を目的とする研究の一環として,電気光学結晶材料であるZnTeに注目し,大面積単結晶薄膜成長が可能な有機金属気相成長法(MOVPE)によるc面サファイア基板上への高品質ZnTe単結晶薄膜の成長を試み,従来の基板温度依存性に加え,圧力及び原料供給量が成長薄膜に与える影響を調べる.得られた試料は,X線回折測定,レーザーラマン分光測定及び原子間力顕微鏡観察により評価した.
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友田 晃宏, 中鶴 悠太, 庄野 智瑛, 松尾 友誠, 齊藤 勝彦, 田中 徹, 郭 其新, 西尾 光弘
セッションID: 05-1A-03
発行日: 2016/09/21
公開日: 2018/02/16
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ZnTeを用いた緑色LEDの高効率化のためには,ZnTeに適したクラッド層材料となり,かつZnTeと格子整合可能と期待される4元混晶半導体Zn
1-xMg
xSe
yTe
1-yの開発が不可欠である。本研究では、膜厚制御に有利で量産化に適した成長法として減圧有機金属化学気相法に注目して,Mgの原料供給量を変えることにより,ZnMgSeTe膜のMg組成や表面形態,表面粗さ,ラマンピークの振る舞いを明らかにした。また,Mgの原料供給量によってZnMgSeTe膜のMg組成制御が制御できることを実証し,ZnTeとの格子整合を達成するための成長条件を確立できた。更に,その条件でZnMgSeTe膜の表面粗さが最小となることを示した。
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中鶴 悠太, 庄野 智瑛, 松尾 友誠, 友田 晃宏, 齊藤 勝彦, 田中 徹, 郭 其新, 西尾 光弘
セッションID: 05-1A-04
発行日: 2016/09/21
公開日: 2018/02/16
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4元混晶半導体Zn
1-xMg
xSe
yTe
1-yは,組成によりバンドギャップや格子定数を変えることができるので,ZnTeより大きなバンドギャップをもち、かつZnTeと格子整合が可能となれば,ZnTeをベースとした緑色LEDの良質なクラッド層材料として期待できる。しかしながら,量産化に有利な有機金属化学気相法においてはZnMgSeTeのドーピングに関する研究はない。そこで,本研究ではZnTeとほぼ格子整合がとれる成長条件下で減圧有機金属化学気相法による燐ドーピングを試みた。その結果,p型伝導を示すZnMgSeTe膜の作製に成功した。本研究では,燐ドーピングに伴う電気的性質の変化,結晶性,表面粗さなどの変化の様子も明らかにした。
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松尾 友誠, 友田 晃宏, 中鶴 悠太, 庄野 智瑛, 齊藤 勝彦, 田中 徹, 郭 其新, 西尾 光弘
セッションID: 05-1A-05
発行日: 2016/09/21
公開日: 2018/02/16
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有機金属化学気相法により作製された燐ドープのZnTeやZn
1-xMg
xTe膜はアニール処理によってキャリア密度が向上し、不純物の活性化に有効であることを以前明らかにしている。そこで,本研究では,減圧有機金属化学気相法を用いて作製された燐ドープZn
1-xMg
xSe
yTe
1-y膜に対してアニール処理がキャリア密度の向上に有効であるか否かを検討した。アニール処理温度と燐ドープZnMgSeTe膜の電気的性質との関係を明らかにすることにより,アニール処理がキャリア密度の向上に有効であり、最適アニール処理温度を決定できた。その結果,10
18cm
-3台の高キャリア密度のp型ZnMgSeTe膜を得ることができた。
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野田 真司, 陳 政委, 斉藤 勝彦, 田中 徹, 西尾 光弘, 郭 其新
セッションID: 05-1A-06
発行日: 2016/09/21
公開日: 2018/02/16
会議録・要旨集
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希土類元素を添加したワイドバンドギャップ半導体は,母体材料のバンドギャップの増加と共に,希土類発光効率の向上や低電圧動作による多色発光が報告されるなど,発光デバイスとして注目されている.我々は,4.9eVのバンドギャップを有するGa
2O
3を母体材料として,エルビウムをドーパントとした,緑色発光デバイスの試作と特性評価について報告した.本研究では,赤色領域に発光ピークを示す,ユウロピウムをドーパントとし,赤色発光デバイスの実現に向け,p型Si(111)を基板としたパルスレーザー堆積(PLD)法によるEuドープGa
2O
3薄膜の成長を行い,光学的特性および結晶性等との関係を調べた.
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下川 顕太郎, 伊藤 亘, 齊藤 勝彦, 田中 徹, 西尾 光弘, 郭 其新
セッションID: 05-1A-07
発行日: 2016/09/21
公開日: 2018/02/16
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ワイドギャップ半導体であるGaNは,発光ダイオード等の光デバイスに広く応用されている材料であり,また次世代パワーデバイス用材料として注目を集める材料である.従来からGaN成長用基板には,サファイアが用いられてきたが,応用上の優位性への期待等を背景に,その他種々の結晶材料を基板として用いた研究が行われている.我々は,高移動度の特徴を持つGaAsに着目し,GaAsターゲットを用いたスパッタリング法によるGaAs(111)基板上へのGaN薄膜成長研究を進めている.今回は,反応性スパッタリングガス(Ar+N2)の混合比を幅広く変化させてGaN薄膜成長を行い,得られた薄膜の結晶性等を評価した.
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瀬川 隆央
セッションID: 05-1A-08
発行日: 2016/09/21
公開日: 2018/02/16
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Sパラメータ測定だけでなく、P1dB、IMD測定などさまざまな測定機能や、ミリ波帯測定など、これらの要求に対応した最新のベクトルネットワークアナライザの技術動向や最新機能を紹介する。
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吉川 大地, 網代 康祐, 山口 裕太郎, 山中 宏冶, 大石 敏之
セッションID: 05-1A-09
発行日: 2016/09/21
公開日: 2018/02/16
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マイクロ波を用いた無線電力伝送の高周波化・高効率化には受信部回路(レクテナ)のダイオードの性能が大きく影響する。しかし、高周波でのダイオードの特性評価は非常に複雑である。実際にレクテナ回路を作製する際には正確なダイオードの特性を把握しておかなければならない。そこで、本研究では周波数依存性を用いてSパラメータからダイオード部分の抵抗と寄生抵抗と容量を抽出する方法を検討した。さらに、この抽出方法を用いて電極間距離の異なるショットキーバリアダイオードの解析を行ったので解析結果を報告する。
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岡野 友紀, 堤 修治, 潮 昇平, 田中 徹, 斉藤 勝彦, 郭 其新, 西尾 光弘
セッションID: 05-1A-10
発行日: 2016/09/21
公開日: 2018/02/16
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ZnTeOは酸素に起因する局在準位(EO)とZnTeの伝導帯(EC)間のバンド反交差作用により,低エネルギー(E-)サブバンドと高エネルギー(E+)サブバンドが形成され,計3つの光学遷移過程を創出できることから,中間バンド型太陽電池への応用が期待されている.ZnTeOにCdを添加したZnCdTeO混晶ではCd組成xの増加よりバンドギャップが減少し,太陽光スペクトルに対する整合性が向上する.本研究では,x=0.3付近のZnCdTeO混晶に着目し,MBE法により薄膜成長を行い,その光学特性の評価を行うと共に太陽電池構造を試作し評価した.
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平田 浩気, 田邉 将之, 西本 昌彦, 小林 牧子
セッションID: 06-1A-01
発行日: 2016/09/21
公開日: 2018/02/16
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発電プラントの配管など高温環境下における非破壊検査に超音波トランスデューサが広く用いられている。圧電粉体とゾルゲル溶液の複合物であるゾルゲル複合体を用いた超音波センサは、高温耐久性、曲面への適性、高いSN比など多くの利点を持つ。ゾルゲル複合体は構造が複雑であるため、解析が容易ではなく、実験的に特性を確認する必要がある。そこで、本研究ではゾルゲル複合体を用いた超音波センサの作製パラメータに変化を加え、複数種類の超音波センサを作製し、それぞれの超音波特性および柔軟性等の特性を評価する。
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諸留 雄貴, 家永 貴史, 松尾 一壽, 今村 勇雄
セッションID: 06-1A-02
発行日: 2016/09/21
公開日: 2018/02/16
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我が国の65歳以上の割合は,2060年に約40%に達すると予想され,医療費の増大が懸念されている.このような中,医療機関における検査や新薬開発の過程では,様々な検体が取り扱われ,適切な温度管理が求められている.そのため,輸送時には,冷媒とともに検体をクーラーボックスに格納し,運搬している.しかし,輸送途中の温度変化を把握できない点や検体を誤って凍結させてしまうことがある点が問題となっている. 我々は,輸送途中のコンテナ内部の温度変化の可視化と能動的な温度管理が可能な検体輸送用スマートコンテナの実現を目指している.本学会では,コンテナ内の温度変化に関して調べた実験結果について報告する.
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山崎 雄三, 家永 貴史, 松尾 一壽
セッションID: 06-1A-03
発行日: 2016/09/21
公開日: 2018/02/16
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現在、加工食品の製造現場では、材料を型枠にはめ込む製造過程の中で、型崩れを防ぐ為に離型油が用いられている。離型油の塗布方法としてスプレーや手塗りによる手法が用いられているが、均一な塗布が難しい。またスプレーによる塗布方法では離型油の枠外への飛散が懸念され、手塗りにおいては生産効率の低さが課題となっている。我々は、飛翔物体の細かい制御が可能である静電誘引形インクジェット方式によって上記の課題を解決出来ると考えている。しかし、静電誘引形インクジェット方式による離型油の飛翔状態は明らかになっていない。本学会では、静電誘引形インクジェット方式により離型油を飛翔させた実験の結果について報告する。
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友池 絲子, 松尾 一壽
セッションID: 06-1A-04
発行日: 2016/09/21
公開日: 2018/02/16
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近年、インクジェット技術は医療や食品製造機器さらに3Dプリンタなどの多種多様な分野で研究がなされている。 筆者らは、新たなインクジェット技術の応用として食品製造機器への適用を試みている。具体的には、可食インクを用いてコーティングを行うものである。なお、インクジェット方式は静電誘引形である。可食インクの場合、衛生面を考慮すると、食品対象物はもちろんノズルヘッド部の洗浄は重要な課題であり本研究の目的である。 本学会では、インクジェットを構成するノズルヘッド部のノズルや対向電極に付着する可食インクの洗浄時機を知るための基礎的な検討結果について述べる。
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棚田 嘉博, 井口 正人, 佐藤 公則, 豊平 隆之
セッションID: 06-1A-06
発行日: 2016/09/21
公開日: 2018/02/16
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自己相関関数がインパルスになるHuffman系列を用いた符号化ソナーを地中伝送に適用する。長さ約12000のHuffman系列でPAM符号を作り、音波を変調する。音波は水を蓄えた容器の中で発生し、容器と接した地中に送出し、地中を伝搬し、土と接し水を蓄えた容器の中のセンサで受信する。受信信号を送信符号で相関処理し、パルスを検出する。符号には搬送波が掛けてあり、周波数ごとに伝搬特性を得る。
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樋口 直哉, 篠原 武, 今村 安伸
セッションID: 07-1A-01
発行日: 2016/09/21
公開日: 2018/02/16
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多次元データの近似検索のための縮小構造Sketchについて考察する.Sketchは基礎分割関数を用いて作成され,実空間での類似性をある程度保持するようにオブジェクトをバイナリ文字列で表したものである. 基礎分割関数はデータを均等に分割することで検索精度が良くなることが知られている.本論文では,基礎分割関数として中心点と半径を与えて分割する,ボールパーティション分割について考察する.ランダムに選んだオブジェクトをデータ中央値によって2値量子化した点を中心点とし,中心点と中央値座標との距離を半径とする手法を提案し,量子化を用いることの有効性を検証する.
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今村 安伸, 篠原 武
セッションID: 07-1A-02
発行日: 2016/09/21
公開日: 2018/02/16
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高次元点のクラスタリングでは,次元縮小射影と呼ばれる距離の一部を保持する低次元点への射影が,次元の呪いを緩和し,より効率的なクラスタリングに役立つ.次元縮小射影の1つであるSimple-Mapでは,中心点との距離を座標としてL∞ノルムへの射影を行う.三角不等式により,射影後の距離は必ず元の距離以下となるが,中心点をどう取るかに依って距離損失の大小は変化する.距離損失の少ない中心点は,より低い次元でのクラスタリングを可能とする.先行研究ではこれまで様々な発見的手法を用い,より良い中心点の探索が研究されてきた.本研究では,これまでの研究を踏まえた上で原点に立ち戻り,焼きなまし法を用いた中心点探索を行った.
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