抄録
本研究は欠損のあるセンシングデータをテンソル因子分解により補間する手法を提案する.本研究ではキャンパスの複数地点に設置したレーザーレンジファインダーを用いて取得した人流のセンシングデータを取り扱う.データ出力はネットワークを介して行っており,通信障害などによりデータの一部が欠損する問題がある.提案手法では人流を一定時間で生じた人量の平均に変換して,人量が欠損している部分の補間をテンソル因子分解を用いて行った.実験では人工的に欠損させた人量データに対して本手法を適用し,高い精度で欠損を真値に補間できることを示した.