窯業協會誌
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炭化ケイ素焼結体めホットプレスによる接合
井関 孝善荒川 健二松崎 浩鈴木 弘茂
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1983 年 91 巻 1056 号 p. 349-354

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抄録

易焼結性SiC微粉末, Al, B, Cの混合物を二つのち密質SiC焼結体ブロックの間に入れ, 1650℃, 500kg/cm2, 0.5時間という条件でホットプレスすることにより接合した. 接合試料の強度は室温においては空気中, 1500℃においては真空中で4点曲げ法により測定した. ホットプレス法により作られ, Fe 0.6wt%, Al 0.05wt%, W 0.5wt%の金属不純物を含む焼結体 (HN-SiC) は, 接合すると室温で55kg/mm2 (540MN/m2) の曲げ強度のものが得られた. 常圧焼結法により作られ, より純度が高く, Fe 0.04wt%, Ti 0.06wt%の金属不純物を含む焼結体 (SK-SiC) も接合することができ, 室温で41kg/mm2の曲げ強度のものが得られた. この値は母材の強度と同じ程度である. Al, B, Cの同時添加は, Al8B4C7のような低融点化合物を形成するため, 高温強度を低下させた.
更に上の混合粉末を接合時と同じ条件でホットプレスすることによりむくの焼結体を作った. このもののかさ密度は92% T. D. で, 強度は52kg/mm2であった.

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© The Ceramic Society of Japan
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