Journal of Chemical Software
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研究論文
分子の構造活性相関解析のためのニューラルネットワークシミュレータ:Neco (NEural network simulator for structure-activityCOrrelation of molecules) の開発(7)― ペリラルチン類の疎水性パラメータ logP の予測 ―
高橋 梨紗細矢 治夫福田 朋子長嶋 雲兵
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2002 年 8 巻 1 号 p. 17-26

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抄録

学習方法として中間層において自己組織化を行い、全体に教師付学習の両方を行う、自己組織化とパーセプトロンを融合した二ューラルネットワークシミュレータの開発をプラットフォーム非依存性を持つ Java 言語を用いて行った。本シミュレータは、自己組織化と教師付学習の双方の特徴を併せもつため、従来のニューラルネットワークよりも高精度な認識処理を実現し、かつ高速学習が可能となる。
  このシミュレータを用いて、分子構造によって甘味や苦味の性質を示す22種類のペリラルチン類の疎水性パラメータ logP の予測を行った。入力パラメータは分子構造STERIMOLパラメータ5種のパラメータと甘味/苦味の分類値を用いた。出力層のノード数を1つにすることで、 logP の値を連続した数値データとして予測できるようにした。絶対誤差が平均して0.02までの学習を500回程度で行うことができ、また未学習データに対しては平均して0.3程度の絶対誤差、最大でも0.8程度の絶対誤差で予測が可能であった。単純パーセプトロンの予測精度は、平均して0.6程度の絶対誤差であり、また最大の絶対誤差は1.3程度と大きく、本手法がより精度の高い予測を行っていることがわかった。
&nsp; 本手法は学習回数が単純パーセプトロンに比較して1/5 - 1/10程度少なく、高速学習が可能であった。

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© 2002 化学ソフトウェア学会
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