児童学研究
Online ISSN : 2436-567X
Print ISSN : 2434-4508
小学生の居場所感の特徴と変化
高学年児童を中心に
尾田 朱里吉川 はる奈
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キーワード: 小学生, 居場所感, 実態調査
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2020 年 44 巻 p. 37-42

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抄録

昨今の小学生特に高学年児童の居場所やその特徴について居場所感調査を通して検討した。多くの児童が平日放課後や休日に自分の家で過ごしていた。家での「ひとりの」の時間は、男子と女子では過ごし方に違いはあるものの、各々が「自分らしくいられる」といった本来感や、「自分に自信が持てる」という自己存在感を得ていることが明らかとなった。家族と過ごす際には安心感や「受け入れられている」といった被受容感を得ていた。また小学生は放課後や休日に、友達とすごす機会が減少している状況があるが、友達とは良い関係を築いていると感じている児童も多かった。それは放課後や休日の家ではなく、学校で友達と充実感を得ている児童が多く、自分の家とは異なる居場所として学校生活を送っていることが分かった。

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© 2020 日本家政学会児童学部会
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