ジオシンセティックス論文集
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論文
GRS一体橋梁(実物大試験)の施工と動態計測
永谷 達也田村 幸彦飯島 正敏舘山 勝小島 謙一渡辺 健治
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2009 年 24 巻 p. 219-226

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抄録

ジオシンセティックスで補強した橋台と橋桁を一体化したGRS(Geosynthetic-Reinforced Soil)一体橋梁の実用化に向けて,実物大規模の試験橋梁を構築した.施工は橋台背面の補強盛土部分を先行構築し,その後,橋台と橋桁を一体化したRC橋梁を構築した(幅3m,高さ5.55m,橋長14.75m).
気温の季節変動および将来実施予定の L2 地震を模擬した水平載荷試験を想定して計測器を配置し動態計測を開始した.計測項目は,ジオシンセティックスの補強材力(ひずみ),一体橋梁と背面盛土の相対変位,フーチング底面の鉛直土圧・橋台背面土圧,橋台躯体の傾斜,温度,鉄筋応力などである.短期間(約4ヶ月)の動態計測結果ではあるが,温度の季節変動に伴いGRS 橋梁も変動しているが,その値は極めて小さく,橋長15m程度のGRS 一体橋梁は極めて安定していることがわかった.

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© 2009 国際ジオシンセティックス学会 日本支部
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