2009 年 24 巻 p. 91-96
農業用パイプライン等の圧力管曲部には,その曲角度と内圧の大きさに応じてスラスト力が発生する.現行の設計基準では,大きなスラスト力が発生する場合,曲管部にコンクリートブロックを設けることでスラスト力を支持するが,コンクリートブロックは重量構造物であるため,地震時の位相差による継手離脱などの被災原因にもなっている.筆者らはスラスト力の対策工法として,ジオグリッドを用いた軽量なスラスト防護工法を提案し,検討を進めている.本研究では,スラスト防護工法として流動化処理土を用いる際の各種補強材の効果について,曲げ試験を行い,さらにPIV(Particle Image Velocimetry:粒子画像流速測定法)による画像解析を行うことにより検討を加えた.