抄録
分割型壁面を有するジオテキスタイル補強土壁について,常時・地震時の補強土壁の挙動を精緻に把握すること及びその崩壊メカニズムを把握することを目的として,1)補強材配置,2)壁面高さ,3)基礎地盤条件,4)壁面工の形式,5)背後地盤条件を変化させて動的遠心模型実験を実施した.本報では,まず実験方法・実験条件についてまとめる.その後,模型実験で得られた計測値の中で,遠心力上昇後の底面反力及び補強領域背面に作用する水平土圧および補強材張力について分析すると共に,現行の設計計算法による計算値と比較し,常時の安定計算法の課題について考察したので,その結果について報告する.