ジオシンセティックス論文集
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論文
GRS一体橋梁とNRS一体化橋梁の耐震性の振動台実験による検討
龍岡 文夫黒田 哲也山口 晋平川辺 翔平舘山 勝渡辺 健治
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2012 年 27 巻 p. 141-148

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抄録

従来形式の橋梁の各種問題を解決するために,GRS 一体橋梁(新設)と NRS 一体化橋梁(既設橋梁の補強)を開発した.前者は,ジオシンセティック盛土を建設してから剛な一体壁面工を建設した後,桁を壁面工と一体的に建設する.後者では,既設橋台に連結した太径ネイルで盛土を補強して桁を橋台と一体化する.その結果,温度変化に伴う桁の伸縮による橋台の繰返し水平変位によって生じる盛土の沈下と土圧増加による損傷を抑制できる.また,1)初期剛性が増加して 2)動的載荷による剛性低下が遅くなり,強震時に共振しにくくなる.また, 3)減衰比が大きくなるので応答加速度は低くなる.以上から,応答加速度の設計値を小さく設定できる.また,4)破壊が開始する応答加速度(動的強度)は高くなる.これら四つの要因によって,高い耐震性を発揮できる.

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