2014 年 29 巻 p. 11-18
火山灰質粘性土である関東ローム等は,一度乱してしまうとトラフィカビリティーや強度低下を起こすことが知られている.建設発生土として発生する関東ロームは乱された状態であり,これらを再利用するためには安定処理を施す必要が出てくる.従来から土を補強する技術の一つに,土に短繊維を混入させて補強する短繊維混合補強土が挙げられるが,砂質土を対象とした研究が多く,粘性土に短繊維を混入した場合におけるメカ ニズムについては未解明な部分が多く存在する. そこで本研究では,建設発生土を想定した関東ロームに短繊維を混入させた短繊維混合補強土を作製し,一軸圧縮試験,大型一面せん断試験を行い,補強効果について考察をした.