ジオシンセティックス論文集
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論文
ジオテキスタイル拘束土壁の耐震性に関する振動台実験と安定解析
辻 慎一朗伊藤 修二小嶋 啓介伊藤 雅基
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2015 年 30 巻 p. 171-176

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抄録
ジオテキスタイル拘束土壁工法(以下,拘束土壁)は,ジオテキスタイルで土質材料を拘束した構造体を積層し,自立した抗土圧構造物を構築する工法である.拘束土壁はジオテキスタイルと土の摩擦抵抗に頼らない構造であるため,躯体の幅を通常のジオテキスタイル補強土壁工法に比べて小さくすることができ,掘削の難しい堅固な地山が近接する箇所に多く適用されている.これまで施工された実際の拘束土壁は地震動を受けたことによる被害はないが,地震時の挙動は明確になっていない.そこで,本論文では,拘束土壁に対する振動台実験と安定解析を実施し,拘束土壁は一体化した擁壁として挙動し,破壊時には転倒モードが卓越すること,拘束土壁の安定性は震度法による安定計算により評価できることを確認した.
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