ジオシンセティックス論文集
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論文
アンカー部における垂直荷重分布を考慮した不同沈下を受けた補強材の鉛直変位推定法
竹崎 聡遠藤 和人勝見 武
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2017 年 32 巻 p. 31-

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抄録
地盤中に空洞の生じた状況における補強材の変位量推定法は,既に解析手法がいくつか提案されている.既 往法における解析では,補強材アンカー部の垂直荷重は一定とされている.しかし,実際には不同沈下部の垂 直荷重はゆるみ土圧になるため,周囲への荷重再分配が生じ,アンカー部の垂直荷重は変化する.そこで,本 研究では当該箇所の垂直荷重分布を考慮した補強材の変位量推定法を提案し,土槽実験により適応性を確認し た.その結果,提案法は実挙動を概ね再現できることが確認され,既往法との変位量差が顕著に現れる条件が 土と補強材の摩擦角30°未満,かつ荷重100 kN/m2以上の場合であると推定された.その試算結果では最大40% の変位量抑制が期待されるなど,提案法は合理的な設計に繋がると考えられた.
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