抄録
平成30年9月の北海道胆振東部地震において,札幌市では清田区での液状化現象を主たる要因とした地盤沈
下や土砂流出の他に,盛土部分が圧縮・流動することで,切土部分との境界に生じた段差による交通障害も発
生した.既にジオシンセティックスを用いた効果的な段差抑制工が提案されているが,生活道路では埋設管工
事の際に撤去や再構築が容易であるといった機能も必要である.そこで本研究では,展開するとハニカム構造
の立体補強材となるジオセルに着目し,模型試験と実大実験によってジオセルを用いた舗装路の段差抑制工に
関する検討を行った.