2022 年 37 巻 p. 85-92
管埋設時の管底側部は,狭窄で作業スペースが限られることから,十分な品質の埋戻しや締固めを確保することが困難な場合がある.不十分な埋戻し・締固めは,管に不測の変形や応力集中を引き起こす可能性がある.本研究では,管底側部の埋戻しの代わりに,土木材料として実績の多いEPSを管基礎として設置する方法を提案し,その有効性について,ポリエチレン管(内径300 mm)を用いた埋設模型実験により検討した.その結果,EPSの形状によっては,管底や管とEPSの接点でひずみが集中する傾向にあるものの,締固め不足により生じるひずみの集中と比較して顕著に小さく,管の破損につながる可能性は低いことから,EPSの管基礎としての有効性が示された.