抄録
落石防護補強土壁は,落石から道路交通を防護するための構造物として近年広く建設されている.本構造物は補強土壁形状保持のための壁面材として鋼製型枠が用いられているが,環境負荷低減を目的として鋼製型枠から高密度ポリエチレン素材を用いたジオセルに仕様変更した場合を想定して,ジオセルとジオグリッド連結部の引抜き強度の確認実験を行った.連結部については,ジオグリッドをジオセルで挟み込むだけの構造や,固定杭を挿入する構造などを試行した.本論文では,実験の概要や連結部の構造を詳述するほか,実験で得られた連結部引抜き強度について報告する.