1997 年 12 巻 p. 1-5
ジオメンブレンの中でもHDPEジオメンブレンは線膨張係数やヤング率が大きいため、温度依存性について考慮することは、温度変化に伴う伸びや応力の関係を設計・施工に反映するために重要である。
前報では日射量、外気温とジオメンブレンの表面温度の関係式を提案し、着色HDPEジオメンブレンの表面温度を算定した。
本報は、日射量と気温との相関は見出せなかったが、気温とジオメンブレンの表面温度の関係は概ね、一致する結果が得られた。さらに、実測された着色(白色)ジオメンブレンの表面温度データと、前報の算定方法で求めたジオメンブレンの表面温度の計算値とを比較した結果、実測値が計算値よりも約10℃低いことがわかった。
これらの結果より、着色(白色)ジオメンブレンは気温の影響を受けやすく、日射の影響を抑制することができることが確認された。