抄録
現在,静岡空港では本体用地造成工事が進められている.造成工事は,総盛土量2,600万m3,最大盛土高75mに達する大規模高盛土工事である.盛土材として使用する発生土はすべてが良質なものとは限らず,一部含水比の高い盛土材を使用しなければならない.そこで,水平排水材を用いて,盛土の圧密を促進させ,排水補強効果による盛土の安定性を図る計画とした.しかし,水平排水材の効果については不確定な要素も多いことから,試験盛土を構築し,動態観測により盛土の挙動および排水材の効果を調査した.また,この試験盛土に対してFEM解析を実施し,水平排水材の効果を再現し,動態観測による実測値と比較検討した.