抄録
近年,用地縮小化に伴い盛土法面の急勾配化が要求されおり,壁面を垂直にする補強土壁が数多く開発されている.補強土壁は,急峻な地形での施工,現地発生土の使用など厳しい条件の下で施工されることが多い.最近では.中越地震など自然災害による補強土壁の変状が確認されている.ここでは、中越地震によるジオテキスタイルを用いた補強土壁の被災状況の調査結果と,二重壁構造を有する補強土壁によって復旧した国道17号線の施工事例を報告する.また,実物大の補強土壁を対象として,壁面材の補修実験を行った事例も紹介する.