抄録
現在,ジオテキスタイル補強土壁工法の地震時の設計は,「ジオテキスタイルを用いた補強土の設計・施工マニュアル(改訂版)平成12年2月」に基づいて行われている.補強土壁は,これまで幾度かの地震災害を経てきたが,土構造物としての機能は維持しており高い安定性を有することが明らかとなってきている.しかし,ジオテキスタイル補強土壁の地震時挙動については未解明な点もあり,実際の挙動に即した合理的な設計法が望まれている.本研究は,遠心振動台実験による実物大レベルでの補強土壁について,全体的な変形挙動や土圧,加速度などの土中での変動を把握するものである.