抄録
ジオシンセティックスは、廃棄物の封じ込めに広く用いられる。廃棄物処分場においては、ジオメンブレンが底部遮水工や最終覆土の構成材料として用いられている。比較的新しいジオシンセティックスであるGCLs (ジオシンセティックス・クレイ・ライナー) は、その利用が急成長している材料であり、通常の締固め粘土遮水工に代わるものとして用いられつつある。その次に利用が伸びている材料は、ジオシンセティックス浸食抑制材料であり、最終覆土の表面を安定させるのに利用されつつある。ジオネットやジオコンポジットの排水材料も、特に側斜面の集配水工や最終覆土にしばしば利用される。ジオテキスタイルは、地盤材料に対する分離材やフィルター材として、また、ジオメンブレンを突き刺し破損から保護する材料として、一般的に利用されている。カルスト地形の地域や処分場を上方に拡張するときのように、下方に空洞が存在しうる場合に遮水工を設置する場合には、遮水工を強化するためにジオグリッドが採用される。この論文では、廃棄物封じ込め施設、即ち、最終処分場におけるジオシンセティックスの利用についての概観が述べられている。