山野研究紀要
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<原著>日本の芸術観における「魂」-[1] : 「鏡」の神話性 : 忘我・模倣・一体化
川田 祐子
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キーワード: , , 忘我, 模倣, 一体化
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1994 年 2 巻 1 号 p. 63-73

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抄録

日本人の芸術観には,作品そのものを「無相の自己=魂=神」を映し出す「鏡」と見做していたことが確認される。このような日本人の「鏡」としての芸術作品には,日本古来からの神話を出発点として,土着的な「魂」の信仰や神道の思想と,大陸から輸入された仏教思想における「仏性」の問題とが,複雑に絡み合いながら,今日まで息づいていると思われる。そこで本稿においては,このような日本の「鏡」という言葉に込められた意味を解明しながら,日本人の芸術観の特質について若干の考察を試みたい。

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© 1994 学校法人山野学苑 山野美容芸術短期大学
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