脳神経外科ジャーナル
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悪性グリオーマにおける放射線・化学療法を中心とした治療の現状(<特集>悪性神経膠腫の最良の治療はなにか)
片倉 隆一桜井 芳明吉本 高志
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1992 年 1 巻 2 号 p. 100-109

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抄録
悪性グリオーマに対して行われてきた放射線療法および化学療法の治療成績を,これまでの報告を中心に述べた.現在広く用いられている手術に放射線・化学療法を併用した治療法の中間生存期間は約1年であった.この結果をふまえ,最近では新たな工夫もなされている.放射線療法では,密封小線源による腫瘍組織内照射法や術中大線量照射法,さらにγ線と質の異なる重粒子線の照射法等があり,一方化学療法では,薬剤の組織到達度を高める目的で,動脈内投与法や,自家骨髄移植を用いた抗癌剤の大量投与法等がある.これらの治療成績についても現状を述べるとともに,悪性グリオーマのモデルをもとに各治療法の意義についても考察を加えた.
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© 1992 日本脳神経外科コングレス

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