脳神経外科ジャーナル
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High risk症例に対する頚動脈内膜切除術
遠藤 俊郎富田 隆浩松村 内久林 央周桑山 直也平島 豊
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2001 年 10 巻 1 号 p. 3-9

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抄録

頚部頚動脈内膜切除術(carotid endarterectomy;CEA)は, 動脈硬化性高度狭窄病変に対する根治的かつ確立された治療法であり, 周術期合併症の発生をいかに低く抑えるかは, 常に術者に求められる課題である.CEAの施行に際しては, 虚血性心疾患など重篤な全身疾患の合併, 対側内頚動脈閉塞や頭蓋内病変合併, 脳虚血発症急性期の不安定な神経症状など、手術成績に影響する危険因子に対する配慮が必須である.Sundtらは, このようなCEAのrisk factorについて, medical risk, angiographic risk, neurologic riskの3項に大別し, 諸項目をあげている.彼らの分類に従い, これらhigh risk症例に対するCEAの安全性と問題点, 手技に関する工夫などについて, 諸家の報告と自験例の治療経験より概説する.

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© 2001 日本脳神経外科コングレス
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