2001 年 10 巻 1 号 p. 56-64
運動領野周辺の神経膠腫の予後を改善するためには, 機能温存を図ったうえでの可及的摘出術が必要である.術前にmagnetic resonance imaging(MRI)とsurface anatomy scanに静脈の情報を融合した画像による解剖学的マッピングと, 脳磁図, 機能的MRI, MRI拡散強調画像による機能的マッピングを行う.全麻下に筋電図モニタリングを行い, 皮質および皮質下電気刺激による運動機能マッピングを行う.術中ニューロナビゲーションシステムを使用することにより解剖学的および機能的マッピングを融合することが可能となり, 機能温存を図ったうえでの正確で効率的な腫瘍摘出ができると考えられる.