脳神経外科ジャーナル
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眼球(脈絡膜)転移に対しガンマナイフ治療を行った1例 : 眼球固定における工夫
堀江 信貴高橋 伸明古市 将司森 勝春仲吉 則雄
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2002 年 11 巻 7 号 p. 479-483

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抄録
眼球病変にガンマナイフ治療を施行する際,target pointに正確に照射するために眼球運動を完全に制御する必要がある.症例は54歳,男性.1992年8月,肺癌に対し中下葉切除および化学療法を施行した.2000年10月,左視力障害が出現し,MRIにて左脈絡膜転移および多発性脳転移を認め当院紹介となった.ガンマナイフ治療に際し,眼球は瞬目麻酔後,点眼麻酔を適宜使用しながら4直筋に制御糸をかけて完全に固定した.辺縁線量15Gyにて照射を行い,20週間後も視力の悪化は認められず,有効な視力を維持することができた.本治療法は,眼球転移病変に対し,その効果,低侵襲性から極めて有効な治療法であると考えられた.
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© 2002 日本脳神経外科コングレス

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