脳神経外科ジャーナル
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特発性椎骨動静脈瘤の1例
櫻井 寿郎和田 始牛越 聡橋詰 清隆程塚 明中井 啓文田中 達也
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2003 年 12 巻 9 号 p. 642-646

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抄録

血管内治療が奏効した特発性椎骨動静脈瘤の1例を報告する.症例は38歳,男性で,左上肢のしびれと筋力低下で発症した.MRIでC3〜C7にかけて硬膜外腔に拡張した静脈叢が存在しており,脊髄は左側前方より強く圧排されていた.血管撮影では拡張した左椎骨動脈から根動脈が分岐しており,椎骨静脈との間に短絡路を形成し,前内椎骨静脈叢に逆流していた.経動脈的にコイルと離脱バルーンを用いて塞栓術を施行した.術後症状は著明に改善し,2年後の現在,完全に回復している,本例のような脊髄動静脈瘤では,血管内治療が第一選択として推奨される.

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© 2003 日本脳神経外科コングレス
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