脳神経外科ジャーナル
Online ISSN : 2187-3100
Print ISSN : 0917-950X
ISSN-L : 0917-950X
パーキンソン病に対する脳深部刺激療法
山本 隆充片山 容一
著者情報
ジャーナル フリー

2005 年 14 巻 5 号 p. 295-301

詳細
抄録

パーキンソン病に対する脳深部刺激療法では画像誘導装置を用いることによって, これまでの脳室造影を用いた方法よりも正確で安全な手術を行うことができる.術中のbrain shiftを最小にするには, 頭部の挙上を30度以下に制限し, 穿頭部をbregmaの35 mm前方に作製するのが有効である.また, この方法ではAC-PC lineに対して約45度の角度でDBS電極を挿入することができるので, STN-DBSにおいてSTNのみならずForel H2とzona incertaを同時に刺激することができる.さらに, われわれはDBS電極の頭蓋骨への固定部が膨隆するのを防ぐ目的で, dual-floor burr-hole methodを開発した.刺激部位としては, 視床Vim/Vop核, GPiならびにSTNが選択されているが, 主としてわれわれが施行しているSTN-DBSの手術方法と治療効果について紹介する.

著者関連情報
© 2005 日本脳神経外科コングレス
前の記事 次の記事
feedback
Top