脳神経外科ジャーナル
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症候性腰仙部脊柱管内硬膜外嚢胞性病変の検討
尾上 信二花北 順哉北浜 義博高橋 敏行南 学紀 武志伊藤 圭介
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2009 年 18 巻 3 号 p. 217-225

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抄録
2003年4月〜2008年1月までに治療した症候性腰仙部脊柱管内嚢胞性病変18例について,年齢,性別,画像所見,治療成績,組織診断などについて検討した.男性14例,女性4例で平均年齢は68歳であった.主な症状は,下肢痛(100%),腰痛(83%),間欠性跛行(100%)であった.罹患椎間はL_<4/5>が最も多かった(56%).14例に手術施行し症状は消失した.保存的治療を行った4例で嚢胞の自然消退がみられた.腰仙部脊柱管内嚢胞性病変は,根性疼痛や間欠性肢行の原因となりうる.嚢胞切除は安全で効果的な治療法である.しかし,一部の症例では自然消退を認めるので,慎重な経過観察の後,手術を検討すべきである.
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© 2009 日本脳神経外科コングレス

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