抄録
悪性髄膜腫11例について検討した.悪性髄膜腫は60歳以上の発症群では予後不良であること,Simpson's grade IVの術後再発例はなかったが,Simpson's grade II〜IVまでの間では再発までの期間に差がなかったこと,現状では放射線治療の効果は否定的であること,再発を繰り返してもperformance statusの低下を避けられれば予後良好であることなどが判明した.以上より悪性髄膜腫の治療方針は,できればSimpson's grade Iの手術を行うこと,画像診断のフォローアップを密に行い,症状発現前に腫瘍の再増大を発見し,無理のないcyto-reduc-tion surgeryを重ねることであると考えられた.