脳神経外科ジャーナル
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頭部外傷におけるNeuromonitoring : 治療ガイドラインの観点から(<特集>頭部外傷update)
横堀 將司M. Ross BullockW. Dalton Dietrich中江 竜太松本 学恩田 秀賢増野 智彦布施 明横田 裕行寺本 明
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2011 年 20 巻 12 号 p. 864-872

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抄録
2007年に日本神経外傷学会(現日本脳神経外傷学会)より「重症頭部外傷治療・管理のガイドライン」第2版が出版され,実診療において広く浸透してきている.また米国でも2007年に"Guidelines for the Management of Severe Traumatic Brain Injury"(以下,米国ガイドライン)が第3版に改訂となった.これらガイドラインの中では,重症頭部外傷の急性期管理に頭蓋内圧(ICP)モニタリングの使用を推奨しているが,米国ガイドラインにおいては脳酸素化モニタリングの項目が追加記載されている.わが国では2007年よりマイクロダイアリシスが薬事法により保険収載された.このように従来のICPモニタリングに加え,新しい神経モニタリングが重症頭部外傷の急性期管理に応用されてきており,これらは頭部外傷患者の転帰改善に貢献する可能性を秘めている.本論文では頭部外傷におけるneuromonitoringの最新の知見と日米ガイドラインの中でのそれらの位置づけについて整理し,脳神経モニタリングを取り巻く問題点,今後の課題について概説する.
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© 2011 日本脳神経外科コングレス

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