脳神経外科ジャーナル
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術中MRIの現在と未来(<特集>21世紀のOperation Suite)
藤井 正純前澤 聡林 雄一郎中原 紀元森 健策吉田 純若林 俊彦
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2011 年 20 巻 4 号 p. 259-269

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抄録
脳内浸潤性腫瘍の手術では,高い摘出率と術後の後遺症の回避を両立することが求められる.1995年に初めて導入された術中MRIは,より正確な画像誘導手術を可能にし,脳神経外科手術のquality assuranceにおいて重要な役割を果たす.われわれは2006年に2つの術中MRI手術室を導入し,現在まで500例を超える症例を経験した.56例の初発グリオブラストーマの検討では,全生存期間の有意な延長が観察されている.高磁場術中diffusion tensor imagingによる錐体路の位置と,白質刺激運動誘発電位の所見に良好な正の相関関係が得られた.現在までの成果の他に,近未来技術として変形フュージョンを用いた手術支援の可能性など,画像誘導手術の今後の課題と方向性について,われわれの取り組みを中心に紹介した.
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© 2011 日本脳神経外科コングレス

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