脳神経外科ジャーナル
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脳神経外科における症候性局在関連てんかんに対するトピラマートの効果
中野 直樹森田 淑文二宮 智宏朝井 俊治加藤 天美
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2012 年 21 巻 3 号 p. 236-242

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抄録
脳神経外科領域における,脳出血,脳腫瘍,頭部外傷後などの症候性局在関連てんかんに対するトピラマートの抗てんかん効果について検討した.【方 法】単剤あるいは2,3種類の抗てんかん剤にてもコントロールが困難であった27例に対して,トピラマートを追加投与した.【結 果】12ヵ月の観察期間で14例が痙攣を認めなかった.2例が50%の発作抑制効果で,11例が無効もしくは副作用のため継続できなかった.すなわち,27例のうち16例が有効であった.このうち11例で,トピラマート量は100mg/日で,推奨される量よりも少なかった.継続できなかった例(11例)では,頭痛,浮遊感,めまいなどの副作用の出現が主であった.【結 語】症候性局在関連てんかんに対するトピラマートの効果は,低用量で得られることが多かった.
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© 2012 日本脳神経外科コングレス

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