脳神経外科ジャーナル
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小児神経膠腫の治療コンセンサス(<特集>グリオーマ治療の現状と展望)
園田 順彦隈部 俊宏齋藤 竜太金森 政之山下 洋二冨永 悌二
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2012 年 21 巻 3 号 p. 224-235

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抄録
小児神経膠腫のうち,視経路・視床下部星細胞腫,上衣系腫瘍,脳幹部びまん性神経膠腫の代表的疾患3つを紹介する.視経路・視床下部星細胞腫:まれな疾患であり,組織学的には毛様細胞性星細胞腫が多く,発生にはBRAF遺伝子の異常が関与していることが多い.治療法として,現在は白金製剤を基本とした化学療法が標準治療となっている.上衣系腫瘍:現在,遺伝子変異の解析が網羅的に行われつつある.全摘出術が最良の治療法であるが,局所再発が多く,局所放射線療法が推奨されている.脳幹部びまん性神経膠腫:遺伝子解析もほとんど行われておらす,治療法も今もって局所放射線治療のみであるのが現状である.新しい治療法の導入が期待される.
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© 2012 日本脳神経外科コングレス

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