脳神経外科ジャーナル
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特集 神経内視鏡手術に必要な脳神経外科微小解剖
脳室内および脳室近傍腫瘍摘出に必要な内視鏡手術解剖
渡邉 督永谷 哲也齋藤 清
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ジャーナル オープンアクセス

2013 年 22 巻 5 号 p. 340-348

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抄録
 脳室内腫瘍に対する内視鏡下腫瘍摘出術, 脳室の内視鏡解剖について解説する. 明るく広い視野角で深部病変を近接して観察できる点, wet fieldで観察できる点が内視鏡手術の利点である. また, 視点の動きにより立体的な把握が比較的しやすい. シースを介して専用の器具を用い, 内視鏡単独手術による腫瘍摘出が可能である. 脳室は腫瘍によりしばしばひずみが生じオリエンテーションが難しくなるが, 側脳室の構造を理解し, モンロー孔, 脈絡叢, thalamostriate veinなどの限られたランドマークを基準に注意深く観察すれば解剖を把握できる. 脳室は温存すべき重要構造物に囲まれており, わずかな損傷でも症状を呈するため慎重な手術操作を要する.
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© 2013 日本脳神経外科コングレス

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