脳神経外科ジャーナル
Online ISSN : 2187-3100
Print ISSN : 0917-950X
ISSN-L : 0917-950X
原著
CAS後に生じたコレステロール結晶塞栓症の危険因子に関する検討
福井 一生内山 尚之毛利 正直見崎 孝一大石 正博林 裕
著者情報
ジャーナル オープンアクセス

2014 年 23 巻 12 号 p. 981-986

詳細
抄録
 コレステロール結晶塞栓症 (CCE) はカテーテル操作に伴う重篤な合併症である. CAS後に発生したCCEに関し, 発生率および予測因子に関して検討した. 2005~2013年にCASを施行した症例を対象とした. 35症例中, 術後に持続的な腎機能障害を認めたのは4例であった. うち1例は皮膚所見を伴いCCEと診断された. これら4例は術後有意にGFRが低く, 好酸球数が高かった. また胸部にshaggy aortaを認めた. 多変量解析の結果, 胸部shaggy aortaがCCEの危険因子であった. CASに合併するCCEはまれに経験されるため, 注意する必要がある.
著者関連情報
© 2014 日本脳神経外科コングレス

この記事はクリエイティブ・コモンズ [表示 - 非営利 - 改変禁止 4.0 国際]ライセンスの下に提供されています。
https://creativecommons.org/licenses/by-nc-nd/4.0/deed.ja
前の記事 次の記事
feedback
Top